松本おばさんは誰の声?なぜ消滅するのか理由を調査

芸能
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JR松本駅で長年親しまれてきた「まつもとぉ~、まつもとぉ~」という独特な自動放送。

この声の主である「松本おばさん」が2025年11月16日に終了することが発表されました。

約40年間にわたって旅人を迎え続けた名物放送の正体と、消滅の理由を詳しく解説します。

「松本おばさん」の正体は声優・沢田敏子さん

松本駅の自動放送を担当しているのは、声優・ナレーターの沢田敏子さんです。

沢田さんは1936年生まれ、福岡県出身のベテラン声優で、現在も現役で活動されています。

最も有名な仕事は、1974年放送のアニメ「アルプスの少女ハイジ」のナレーション。

温かみのある声で、世代を超えて多くの人々に親しまれてきました。

鉄道ファンの間では、同じく沢田さんが担当していた上野駅の自動放送から「上野おばさん」と呼ばれ、松本駅でも「松本おばさん」の愛称で知られています。

沢田さんの声は、アルトからメゾソプラノの音域で、当時の編集機器に適した周波数だったことも起用理由の一つでした。

その柔らかく伸びやかな声質が、駅の自動放送に最適だったのです。

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なぜ「まつもとぉ~」と語尾を伸ばすのか?

松本駅の自動放送で最も特徴的なのが、語尾を伸ばす独特の言い回しです。

これは国鉄時代に自動放送を本格導入する際、特別な注文があったためです。

当時、長野県では冬季オリンピックの招致話があり、国鉄が新技術として自動放送の先行導入を計画。

その中で上野駅と松本駅だけが「別枠扱い」とされました。

上野駅には「郷愁」を、松本駅には「旅情」を感じさせる声で放送してほしいという要望です。

沢田さんは試行錯誤の末、語尾を伸ばす言い方にたどり着きました。

当時の駅員がマイクで語尾を伸ばして駅名を放送していたことも参考にしたといいます。

沢田さん自身は松本を訪れたことはありませんでしたが、「北アルプスへの登山客や空気が澄んだ街並み」をイメージして収録に臨みました。

こうして生まれた「まつもとぉ~」という放送は、まさに旅情を呼ぶ声として定着したのです。

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なぜ松本おばさんの声が消滅するのか?

2025年11月16日、約40年の歴史に幕が下ろされることになりました。

終了の理由は、放送機器の老朽化です。

JR東日本によると、設備を新しくするのに合わせて音声も一新することを決定しました。

現在、沢田さんの声が使われているのは長野県内では松本駅と長野駅の2駅のみ。

かつて使用されていた上野駅では、2004年末に既に終了しています。

放送機器が古くなり、現代の設備に対応できなくなったことが大きな要因です。

技術の進歩により、新しい放送システムへの移行が必要となったのです。

昭和の雰囲気を色濃く残す貴重な音声が消えることは、多くの鉄道ファンや地元住民にとって寂しい知らせとなりました。

時代の変化とともに、懐かしい音の風景が失われていくのは避けられない流れなのかもしれません。

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松本おばさんの声が聞ける今のうちに

11月16日の終了を前に、最後の機会として松本駅を訪れる人が増えています。

SNSでは「まつもとおばさん来月16日に聞き納め」「何気なく聞いてたけど、松本駅に着いた感満載で好きだった」といった投稿が相次いでいます。

沢田さん自身も取材に対して「今も昭和の雰囲気の収録が残っているのはうれしい」とコメント。

長野駅では引き続き沢田さんの声が使用される予定です。

音鉄(音響鉄道ファン)にとって、この放送は貴重な録音対象となっています。

約40年間、数え切れないほどの旅人を出迎えてきた「まつもとぉ~」の声。

聞き納めは今がラストチャンスです。

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まとめ

松本おばさんの正体は、声優・ナレーターの沢田敏子さんでした。

約40年にわたって親しまれてきた独特の語尾伸ばしは、「旅情」を感じさせるための工夫から生まれたものです。

2025年11月16日、放送機器の更新により、この名物放送は終了します。

昭和の鉄道文化を象徴する貴重な音声が消えることは、一つの時代の終わりを意味しています。

松本駅を訪れる機会があれば、ぜひあの温かい声に耳を傾けてみてください。

「まつもとぉ~、まつもとぉ~」という声は、きっと心に残る旅の思い出になるはずです。

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