吉田幸裕氏は1984年生まれの41歳で、日本を代表するカバンメーカー「株式会社吉田」の4代目社長を務めています 。同社は「PORTER」や「LUGGAGE LABEL」などの人気ブランドで知られる老舗企業です。
2025年11月18日には、人気テクノポップユニットPerfumeのあ~ちゃんこと西脇綾香さんとの結婚が報じられ 、大きな話題となりました。
学歴と海外留学経験
吉田幸裕氏は慶應義塾大学を卒業後、父である3代目社長の吉田輝幸氏の勧めでイタリアへ留学しました 。現地の専門学校でカバン製作の技術やデザインを学び、ヨーロッパでの実務経験を積みました 。
吉田家と慶應義塾大学には深い縁があります。父の吉田輝幸氏は1946年生まれで、1969年に慶應義塾大学商学部を卒業し、株式会社吉田に入社しました 。創業家として、学問と実務の両面から経営を学ぶ姿勢が代々受け継がれていることが分かります。
吉田カバンでのキャリアと社長就任
吉田幸裕氏は29歳の2013年頃に帰国し、吉田カバンに入社しました 。入社後は品質管理、商品企画、営業、店舗運営などあらゆる部署を回り、現場感覚を徹底的に身につけました 。
そして36歳の2020年に社長に就任 し、4代目として会社を率いることとなりました。現在の会社概要には吉田幸裕氏が代表として記載されています 。
吉田カバンの歴史と理念
吉田カバンは1935年創業で、創業者である吉田吉蔵氏が29歳で吉田鞄製作所を設立しました 。吉蔵氏は17歳の時に関東大震災に遭遇し、人々がものを運び出している様子を見て、カバンは荷物を運ぶ道具としての役割をしっかり果たすものでなければならないと考えました 。
創業者の吉田吉蔵氏は社是として「一針入魂」を掲げ、遺言として「職人を絶やすな」と残しました 。この理念は現在も会社の根幹として受け継がれています。
社長としての取り組み
吉田幸裕氏の社長就任後は、伝統を守りながらもEC強化やDX化、次世代ブランド「POTR」の育成を加速させています 。新ブランド「POTR」は次代を担う柱ブランドとして育成を目指しており、2023年春には東京ミッドタウン八重洲に新旗艦店をオープンしました 。
「日本の職人を守る」という信念のもと、大量生産・海外移転の波に一切乗らず、国内生産100%を貫く姿勢は業界でも稀有な存在として尊敬を集めています 。
企業の特徴と製品へのこだわり
従業員数200名に満たない同社ですが、現在約4,000アイテムを展開し、年間約200万本の商品を生産しています 。吉田カバンには自社工場がなく、熟練された職人の手で一つ一つ作り上げています 。
創業以来、国内生産にこだわる吉田カバンには値引きはしないという掟があります。これは安易な値引きをすると職人の工賃を確保できなくなるためです 。商品の価格は材料費、工賃、最低限の運用費だけで設定され、職人の技術を守っています。
代表ブランド「PORTER」の歴史
吉田カバンの看板ブランドである「PORTER」の中でも、「TANKER」シリーズが最初に発売されたのは1983年です 。ただし、ブレイクには10年以上かかりました が、現在では社会人男性を中心に多くの人々に愛用される定番シリーズとなっています。
まとめ
吉田幸裕氏は慶應義塾大学を卒業後、イタリアでカバン製作を学び、2013年に吉田カバンへ入社、2020年に4代目社長に就任しました。創業家として受け継いだ「一針入魂」の精神と「職人を絶やすな」という理念を守りながら、次世代ブランドの育成やDX化など新たな取り組みも積極的に推進しています。
国内生産100%にこだわり、職人を守り続ける姿勢は、グローバル化が進む現代においても変わることはありません。伝統と革新を両立させる吉田幸裕氏のリーダーシップのもと、吉田カバンは日本のものづくりの象徴として、これからも多くの人々に愛される製品を生み出し続けていくでしょう。
