草凪みずほ先生による人気少女漫画「暁のヨナ」が、2025年12月19日発売の「花とゆめ」2026年2号で完結を迎えることが発表されました。
2009年17号から16年にわたり連載され、2025年10月時点で累計部数は1500万部を突破している本作。多くのファンに愛されてきた大河ファンタジーロマンがついに完結を迎えます。
完結に向けて、花とゆめでは複製原画16枚セットや描き下ろし等身アクリルスタンドなど、さまざまな記念企画が実施されます。
また、最終47巻は2026年2月20日に発売され、64ページのイラスト集が付属する特装版も同時発売される予定です。
この完結発表を受け、ファンの間で再び注目を集めているのが「アニメ2期の可能性」です。本記事では、原作完結を機に、アニメ続編制作の可能性について徹底的に考察していきます。
アニメ「暁のヨナ」1期の実績と評価
2014年10月から2015年3月までテレビアニメが放送された「暁のヨナ」。制作はstudioぴえろが担当し、全24話で原作コミックス約8巻までの内容がアニメ化されました。
物語は、16歳の誕生日に父・イル王を殺され、王都を追われた姫ヨナが、幼馴染のハクと共に逃亡の旅に出るところから始まります。伝説の「四龍」を探す旅の中で、白龍キジャ、青龍シンア、緑龍ジェハ、黄龍ゼノと出会い、仲間を集めていく――アニメは四龍が揃うまでを描いて完結しました。
声優陣も豪華で、ヨナ役の斎藤千和さん、ハク役の前野智昭さんをはじめ、森田成一さん、岡本信彦さん、諏訪部順一さん、下野紘さんなど実力派が集結。作画や音楽も高評価を得ており、作品としての完成度は非常に高いものでした。
なぜアニメ2期が制作されなかったのか?
では、なぜ10年以上経った今も続編が制作されていないのでしょうか。主な理由として以下の点が挙げられます。
円盤売上の課題
アニメ業界では、Blu-ray・DVDの売上が続編制作の重要な判断材料となります。一般的に「1巻あたり平均5,000枚以上」が続編制作の目安とされていますが、「暁のヨナ」の円盤売上は1巻で約3,800枚、その後は2,000〜2,700枚程度で推移。安定したファン層には支えられていたものの、続編を即決できる数字には届きませんでした。
制作コストとターゲット層の問題
「暁のヨナ」は少女漫画原作でありながら、ファンタジー、アクション、恋愛要素が融合した作品です。美しい作画を維持するための制作費も高額で、学園ものでも純粋な恋愛ものでもないため、どの層に向けたマーケティングを行うべきか、戦略が定まりづらかったという側面もあります。
原作の進行状況
放送当時、原作はまだ完結しておらず、どこまでアニメ化するかの判断が難しい状況でした。四龍が揃った時点で一旦区切ることは、物語の構成上も自然な選択だったと言えます。
原作完結でアニメ2期の可能性は高まるか?
では、原作完結を機にアニメ2期が制作される可能性はあるのでしょうか?
ポジティブ要因
まず、原作完結により物語の全体像が見えたことは大きなプラスです。近年は「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」など、完結または完結間近の作品を一気にアニメ化する傾向が強まっています。
また、原作のストックは十分にあります。アニメが8巻までなのに対し、最終47巻は2026年2月20日発売予定。単純計算で2〜3期分のストックが存在します。
さらに、舞台化やミュージカル化も果たしており、2023年には史上最大規模の大原画展が開催されるなど、アニメ終了後もメディアミックス展開は続いています。これらの成功は、作品への継続的な需要を示すものです。
ネガティブ要因
一方で、1期放送から10年以上が経過している点は大きなハードルです。スタッフ・キャストの確保、声優陣のスケジュール調整など、実務的な課題も多く存在します。
また、円盤売上が振るわなかった実績は、製作委員会にとって大きな判断材料となります。余程の新規需要が見込めない限り、アニメ化の優先順位が上がりにくいのが現実です。
ファンの声と専門家の見解
Yahoo!知恵袋など、ファンコミュニティでは様々な意見が交わされています。
「原作者のコメントから判断する限り、現時点では可能性は薄い」という慎重な見方がある一方、「完結してからアニメ化されることもあるのでは」という期待の声も。「舞台化公演や公式ファンブックの売上次第では再アニメ化の可能性がある」という意見もあります。
実際、配信時代に入り、アニメの収益構造は大きく変化しています。Netflix、Amazon Prime Videoなどのプラットフォームが独占配信権を買い取るケースも増えており、円盤売上だけが判断基準ではなくなってきています。
業界関係者の分析では、続編可能性は決して高くはないものの、完結作品として再評価される可能性はあるとされています。原作ストックは2クール分以上あり、制作環境さえ整えば実現可能な状況です。
完結後の再アニメ化の可能性
近年、完結後に全編アニメ化された作品の成功事例が増えています。配信時代による収益構造の変化も追い風となり、過去の円盤売上に縛られない判断ができるようになってきました。
「暁のヨナ」の場合、アニメ1期は全体のわずか5分の1程度しか映像化されていません。2〜3期構成での制作や、劇場版での完結編制作など、様々なシナリオが考えられます。
配信プラットフォームでの需要も見逃せません。完結作品として一気見できる環境が整えば、新規ファンの獲得にもつながる可能性があります。
まとめ:アニメ2期実現の可能性と今後の展望
2025年10月時点で、アニメ2期の公式発表はありません。円盤売上の実績や期間の長さから、実現は容易ではないでしょう。
しかし、原作完結という大きな節目を迎えた今、状況が変化する可能性はゼロではありません。完結記念での再アニメ化、数年後の完全版アニメ化、劇場版での完結編制作、配信限定での続編制作など、様々なシナリオが考えられます。
まずは12月19日の完結を見届け、2026年2月の最終巻発売を楽しみにしましょう。ファンの継続的な支援が、将来のアニメ化につながる可能性を秘めています。
原作漫画の購入、公式イベントへの参加、SNSでの応援活動――私たちファンにできることを続けながら、いつか「暁のヨナ」の続きが映像で見られる日を信じて待ちたいですね。
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16年間の連載、本当にお疲れ様でした。そして、草凪みずほ先生、素晴らしい物語をありがとうございました!



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