木原稔は前職パイロット?JAL出身の前防衛相「客を乗せたことはない」の真相

政治
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木原稔(きはら・みのる)前防衛相は「日本航空(JAL)でパイロット資格を持っていた」として注目されていました。

衆院選にあわせて放送されたテレビ東京の選挙特番では、プロフィール欄に

日本航空でパイロットの資格「客を乗せたことはない」

と紹介され、SNSでも「どういう意味?」「本当にパイロットだったの?」と話題になりました。

実際、木原氏はどんな経歴を持ち、なぜこのような紹介をされたのでしょうか。

この記事では、JAL時代の実情から政治家としての活動、航空政策との関わりまでを詳しく解説します。


木原稔のプロフィール

  • 名前:木原稔(きはら みのる)
  • 生年月日:1969年8月12日
  • 出身地:熊本県熊本市
  • 学歴:熊本県立済々黌高等学校 → 早稲田大学教育学部国語国文学科 卒業
  • 所属政党:自由民主党
  • 現職:衆議院議員6期、国際局長代理、組織運動本部長代理
  • 当選回数:6回(熊本1区)
  • 前職:日本航空株式会社(JAL)勤務
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木原稔は「パイロット資格を持つ政治家」

結論から言えば、木原稔氏はJALで操縦士訓練を受け、パイロット資格を持っていることは事実です。

ただし、テレビで紹介された通り「旅客機を実際に操縦したことはない」という点も正確です。

JALでは自社養成制度の一環として、入社後に選抜された社員が座学・訓練を経て資格を取得します。

木原氏もこのコースでライセンスを取得したとされていますが、実務操縦(旅客を乗せて飛ぶ)に入る前に、別の部署へ異動しました。

そのため、「資格は持っているが、客を乗せたことはない」という紹介は誤りではなく、事実に即しています。

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パイロット時代の学び

JAL公式

木原氏は1993年に日本航空株式会社(JAL)へ入社。

卒業した早稲田大学教育学部国語国文学科ではパイロット養成課程は無いため、「自社養成パイロット」部門で就職していると考えられます。

その後は「株式会社ジャルセールス」(2024年4月にJALへ吸収合併)へ移動しました(本人公式サイトより)。

「ジャルセールス」とはJALの座席・国際パッケージ商品・国内パッケージ商品などJAL系旅行商品を、全国の旅行会社(販売店)や会社(法人)に対し販売活動を行う会社です。JALグループ会社の販売部門の効率化を図る為に作られました。私が最後に所属したセクションです。

木原みのる公式サイト みのる日記2005.10.21

2004年に退職し、政治の道へ転身しています。

JAL時代の「安全運航」や「組織運営」の考え方が、政治家活動にも通じているようです。

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文系でもパイロット資格は取れる?

JAL公式 自社養成パイロット

入社後に訓練課程を受けるため、文系出身でもパイロット資格を取得することが可能です。

JALの自社養成パイロットでは、地上実習や訓練を経て、10年程度で操縦士として活動できるそうです。

ただし、訓練の途中で別の職種に転じるケースも多く、木原氏のように「資格はあるが実務経験なし」という人も珍しくありません。

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政治家を志した理由は「障害のある弟の存在」

木原氏が政治家を志した原点は、家族への思いです。

熊本日日新聞(2021年10月21日)によると、

「障害のある弟が自分で稼ぎ、生きがいを持てるようにしたい」

という思いから政治の道を目指したと語っています。

政治家の家庭に生まれたわけではなく、地盤も看板もゼロ。

そのため、「社会を知るためにまず民間企業に勤めよう」と考え、JALに入社したといいます。

この経験が、現場を重視する現在の政治スタイルにつながっているようです。

私はもともと政治家志望でしたが親が議員というわけでもなく、何の地盤・看板もない身です。だからこそまずは社会を知り、人脈を作っておこうと大学卒業後、民間企業に勤めました。そうした実社会に働く上で、「全体の中の1人」として「みんなのために」頑張った経験は、とても役立ったと思います。

T1PARK 2020.7.4
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JAL出身ならではの政策と行動

政治家となってからも、木原氏は航空分野に深く関わっています。

JAL出身ならではの現場感覚を活かし、航空業界の課題解決に取り組んできました。

JAL・航空業界との関わり(2005〜2010年)

  • 退職後もJALグループ企業を訪問し、旧同僚らと意見交換
  • 「日本航空安全啓発センター」を視察し、JAL123便事故の教訓を発信
  • 議員仲間とJALフライトシミュレーターを体験する視察会を主催
  • 欧州視察の際にはJALロンドン支店を訪れ、現場の声を聞く
  • JALの機内食で米粉パン導入を後押し、国内農業との連携を提案
  • JAL再建時には「政治が企業を振り回してはいけない」とブログで警鐘を鳴らす

地方航空・環境政策にも関与

  • 2022年:熊本空港でB30(バイオ燃料30%混合)の実証実験を支援
  • 2023年:阿蘇くまもと空港新ターミナル開業式に出席し、JAL622便に搭乗
  • 2025年:天草エアライン(AMX)など九州の5社による「EAS Alliance」構想を高く評価

防衛大臣としても通じるパイロットの「安全運航思想」

防衛大臣に就任時、木原氏はJAL時代の経験を活かしています。

「安全保障も航空運航と同じ。現場の訓練と規律がすべてだ」

航空自衛隊の訓練体系や人材育成に理解が深く、現場を支える仕組みづくりを重視しました。

また、防衛産業の再編や宇宙分野でも、民間航空出身ならではの視点を持ち、政策を進めていました。

まとめ|「パイロット経歴」は話題性以上の意味がある

木原稔氏は、確かにJALで操縦士訓練を受け、資格を持つ「パイロット出身の政治家」です。

実際に旅客機を操縦した経験はありませんが、その学びを政治に活かしてきました。

障害のある弟への思いを出発点に、民間で社会を学び、政治家として安全運航の思想を政策へとつなげています。

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