国民民主党の岡野純子衆議院議員が公職選挙法違反の疑いで書類送検されました。2025年7月の参院選での標旗の不正使用が問題となり、本日12月23日に書類送検されたことが明らかになりました。過去のパワハラ疑惑や政治資金問題も含めて、岡野氏の一連の問題を時系列で解説します。
この記事でわかること
- 岡野純子議員が書類送検された公選法違反の詳細
- 2025年のパワハラ疑惑の経緯と調査結果
- 政治資金収支報告書の問題点
【最新】公職選挙法違反で書類送検(2025年12月23日)
何をした?標旗の不正使用
2025年12月23日、千葉県警は岡野純子衆議院議員を公職選挙法違反容疑で書類送検しました。
違反の内容
- 時期:2025年7月12日ごろ
- 場所:千葉県内
- 違反内容:比例代表候補に交付された標旗を千葉選挙区の街頭演説で使用した疑い
- 対象:参議院選挙千葉選挙区候補の小林さやか氏の応援演説
標旗とは何か?
標旗は選挙の「七つ道具」の一つで、街頭演説を行う際に必ず掲げなければならない旗です。選挙管理委員会から正式に交付され、以下のルールがあります。
標旗の交付ルール
- 選挙区候補:1枚のみ交付
- 比例代表候補:6枚交付
岡野氏は比例代表用の標旗に小林さやか氏の名前を記載し、千葉選挙区の街頭演説で使用していました。本来、小林陣営には1枚しか交付されないため、これを利用すれば同時に2カ所で活動できる「二馬力選挙」が可能になります。
自民党の告発と撤回
自民党千葉県連は7月24日に告発状を提出し、県警に受理されました。国民民主党の玉木雄一郎代表は7月22日、岡野氏と県連幹事長を厳重注意処分としました。
自民党県連は11月に告発を撤回していましたが、県警は捜査を継続し、12月23日に書類送検に至りました。
岡野氏の対応
岡野氏はX(旧ツイッター)で「大変申し訳ない。混同し、誤って使用した」と謝罪し、国民民主党千葉県連の代表代行を辞任しました。
しかし、証拠となるSNS投稿を同日中に削除したことや、その後も使用を続けていた疑いがあることから、「錯誤」ではなく「故意」ではないかとの指摘もあります。
パワハラ疑惑(2025年)
何があった?市議への叱責問題
2025年に入り、国民民主党千葉県連で複数の地方議員が離党する事態が発生しました。岡野氏と県連幹事長の天野行雄県議によるパワーハラスメントが疑われています。
被害を訴えた工藤由紀子市議の主張
- 2023年春の浦安市議選の前後から叱責され続けた
- 「みっともない演説だ」などの高圧的な発言を受けた
- 2024年5月に適応障害と診断された
- 2024年7月に離党
この問題に同調する形で、他に3人の地方議員が離党しました。
党の調査結果
2025年11月27日、国民民主党ハラスメント対策委員会・倫理委員会合同チームは調査結果を発表し、パワハラの事実は客観的に認定できなかったと結論づけました。
一方、工藤氏は11月28日にコメントを発表し、「断固として受け入れられない。決められた結論に向けて調査が進んだとしかいえない」と批判しました。工藤氏側は、現場を目撃した関係者にヒアリングしていないことや、証拠となる録音データの取り扱いに問題があったと指摘しています。
政治資金問題
後援会の収支報告書の不記載疑惑(2024年10月)
2024年10月、日刊ゲンダイは岡野氏の後援会の収支報告書について、2010年から2022年まで政治活動を行っていたにもかかわらず、記載がほとんどないと指摘しました。
指摘された問題点
- ポスター作成やビラ配りなどの政治活動費用が記載されていない
- 後援会事務所の家賃の記載がない
- 希望の党の政党支部の収支記載もない
党側の反論
国民民主党千葉県総支部連合会と玉木代表は、これらの政治活動は個人の資金を使った個人としての活動であって後援会としての活動ではなく、法的に問題がないと回答しました。
お疲れさま会の会費不記載(2025年5月報道)
2023年4月の千葉5区補選後のお疲れさま会について、政治資金収支報告書に会費収入の記載がなかったことが報じられました。
問題点
- 居酒屋への支出:11万円超
- 会費収入:記載なし(政治資金規正法違反の不記載の恐れ)
- 参加者:約30人
岡野事務所は「事務的ミスによる記載漏れ」として収支報告書を訂正したと回答しています。
岡野純子議員のプロフィール
基本情報
- 氏名:岡野純子
- 年齢:47歳(1978年6月10日生まれ)
- 出身:京都府京都市
- 所属:国民民主党
- 現職:衆議院議員(比例南関東ブロック、1期)
経歴
- 同志社大学文学部英文学科卒業
- NHK松山放送局で契約キャスター(4年間)
- 2011年、浦安市議会議員に初当選(3期)
- 2024年10月、第50回衆議院選挙で初当選(比例復活)
今後の見通し
書類送検とは、警察が収集した捜査資料を検察庁に送る手続きで、今後は検察が起訴するかどうかを判断します。
考えられる処分
- 起訴(裁判)
- 不起訴(起訴猶予、嫌疑不十分など)
- 略式起訴(罰金刑)
岡野氏が反省の意を示していることや、自民党が告発を撤回していることから、処分が軽減される可能性もありますが、公職選挙法違反は選挙の公正性を損なう重大な問題として扱われます。
まとめ
岡野純子衆議院議員が「何をした」のかをまとめると、以下の3つの問題が浮上しています。
主な問題
- 公職選挙法違反(2025年7月):参院選で比例代表用の標旗を千葉選挙区の街頭演説で不正使用し、2025年12月23日に書類送検
- パワハラ疑惑(2024〜2025年):浦安市議への叱責が問題視され、党の調査では認定されなかったものの、被害者側は結果を受け入れず
- 政治資金問題(2024年):後援会の収支報告書の記載不備や会費収入の不記載が指摘された
元NHKアナウンサーから政治家に転身し、2024年に初の国会議員となった岡野氏ですが、相次ぐ問題により、今後の政治活動に影響が出る可能性があります。



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