【ばけばけ】三之丞のモデルは?忠実だとどうなる?孤独死に至る壮絶な運命

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2025年後期のNHK朝ドラ「ばけばけ」で、板垣李光人さんが演じる雨清水三之丞が話題になっています。家族の中で居場所を見つけられず葛藤する姿が視聴者の共感を呼んでいますが、この三之丞のモデルとなった実在の人物は、ドラマよりもかなり深刻な運命を辿りました。

この記事でわかること
  • 三之丞のモデルである小泉藤三郎の実像
  • 史実に忠実に描くとどのような展開になるか
  • ドラマと史実の違いと、三之丞の今後の展開予測

三之丞のモデルは小泉藤三郎

ドラマ「ばけばけ」に登場する雨清水三之丞のモデルは、小泉セツ(トキのモデル)の2歳年下の弟である小泉藤三郎(こいずみとうさぶろう)です。

小泉藤三郎の基本情報

  • 生年月日:1870年(明治3年)6月25日
  • 没年:1916年(大正5年)享年45歳
  • 家柄:松江藩の上級士族・小泉家の三男
  • 特徴:容姿端麗で美男子だったが、鳥の飼育が趣味

小泉家は代々松江藩に仕えた名家で、家禄300石を持つ「番頭」の地位にありました。しかし、明治維新により武士の世が終わり、小泉家も没落の道を辿ることになります。

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史実の小泉藤三郎はどんな人物だったのか

学問を嫌い、鳥に夢中だった少年時代

父・小泉湊は維新後、子どもたちに読み書きや算盤などの教育を熱心に行いました。しかし藤三郎は学問を嫌い、父の目を盗んでは学校をサボり、山野を駆け回って鳥を捕まえては飼育・繁殖することに熱中していたといいます。

父を激怒させた「馬のムチ事件」

父・湊が病気で床に伏せていた際、藤三郎は父の監視がなくなったことで、さらに鳥集めに没頭しました。この様子を見た父は、歩くこともままならない体で立ち上がり、藤三郎の鳥籠を蹴落とし、柱にかけてあった馬のムチで息子をめった打ちにしたという記録が残っています。

「おのれ、親不孝者め。そちの腐れ根性を打ちすえてくれるわ」

父・湊は息も絶え絶えになりながら、息子に喝を入れましたが、病状は悪化し、1887年(明治20年)に50歳で亡くなりました。

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小泉藤三郎の悲劇的な人生

家業を継ぐも何もできず

  • 長男の氏太郎は町家の娘と駆け落ち
  • 次男の武松は19歳で早世
  • 藤三郎が家督を継ぐことに

しかし藤三郎は、家計を支えるための実質的な働きをほとんどせず、姉のセツが実母・チエに送る仕送りに依存する生活を送っていました。

先祖代々の墓を売却

最も問題となったのは、藤三郎が小泉家の先祖代々の墓を売却していたという事実です。

1896年(明治29年)、小泉八雲とセツ夫妻が松江の菩提寺・善導寺を訪れた際、小泉家の墓がなくなっていることが判明しました。寺の僧によると、藤三郎が墓地を売却していたとのことでした。

八雲との決裂と孤独な最期

1900年7月頃、藤三郎は東京に移住していたセツたちの家を訪ねてきました。セツは当初、八雲に隠れて藤三郎を20日ほどかくまいましたが、結局八雲に見つかってしまいます。

小泉家の墓を売ったことを責められた藤三郎は、そのまま東京を去り、その後セツたちの前に二度と姿を現すことはありませんでした。

1916年、藤三郎は松江の小泉家の近くの空き家で亡くなっているのが発見されました。享年45歳、孤独な最期でした。

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ドラマと史実の違い

ドラマの三之丞の描かれ方

  • 両親から関心を持ってもらえない寂しさを抱える
  • 家に居場所がなくフラフラしている
  • 急に社長代理を任されて戸惑う
  • トキへの複雑な感情を持つ

史実との大きな違い

ドラマの三之丞は「かなりまともな人間」として描かれています。視聴者からも同情の声が上がるほど、繊細で葛藤する若者として描写されています。

一方、史実の藤三郎は、

  • 働く意欲がほとんどなかった
  • 姉の仕送りに依存
  • 先祖の墓まで売却
  • 家族と絶縁状態で孤独死

専門家の間では「ドラマの三之丞は史実に比べると『だいぶマシ』」という評価もあるほど、ドラマでは大幅にソフトな描写になっていることが分かります。

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忠実に描くとどうなるのか

もし史実に忠実にドラマを描くと、以下のような展開になる可能性があります。

予想される展開

  1. 家業の経営に失敗:工場の再建に失敗し、雨清水家をさらなる困窮に陥れる
  2. トキへの依存:トキが女中として稼いだお金に頼る生活が続く
  3. 実母タエとの関係悪化:お嬢様育ちの母と、働かない息子の確執
  4. 雨清水家の墓の売却:最も許されない行為で家族と決裂
  5. トキ(セツ)との絶縁:最終的に家族から見放される
  6. 孤独な晩年:誰にも看取られず、空き家で一人亡くなる

このような展開は、朝ドラとしてあまりにも救いがなく、視聴者に希望を与えるという朝ドラの趣旨から外れてしまうため、おそらく史実通りには描かれないでしょう。

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今後のドラマ展開の予測

ドラマでは史実とは異なる、救いのある展開になると予想されます。

可能性のある展開

  • トキの叱咤激励により、三之丞が変わっていく
  • 自分の道を見つけて自立する
  • 家族との和解と絆の再構築
  • 明治という時代を生き抜く強さを身につける

第35話では、トキが三之丞に「自分を捨てて働いて」と爆発する場面が描かれており、この出来事が三之丞の転機になる可能性があります。

まとめ

朝ドラ「ばけばけ」の三之丞のモデルである小泉藤三郎は、史実では非常に困難な人生を送り、45歳で孤独死という悲しい最期を迎えました。

しかし、ドラマでは史実とは異なり、家族の葛藤や成長を描く物語として、より希望のある展開が用意されていると考えられます。板垣李光人さんの繊細な演技で描かれる三之丞の今後の成長に、ぜひ注目してください。

ドラマと史実を比較しながら見ることで、「ばけばけ」をより深く楽しむことができるでしょう。明治という激動の時代を生きた人々の物語が、現代の私たちに何を伝えてくれるのか、最後まで見届けたいですね。

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